漆・漆器とは

漆・漆器とは

知られているようで知られていない「漆(うるし)」の話。少しでも知ってもらいたいから。もっと漆を身近に感じてほしいから。

ホームページの作成を機に工房の仕事とは関係のないところで漆のことについていろいろと紹介していくページを作ってみました。
少しずつですが更新していく予定ですのでお楽しみください。

第1回の記事はまさに漆についてです。

みなさんは「漆」をイメージするとき頭の中には何が浮かぶのでしょうか。「漆の木」や「漆の液」を具体的にイメージできる人はほとんどいないのではないでしょうか?
“うるし”とは,漆の木に傷をつけたとき、そこからにじみ出てくる樹液を採取したものです。つまり“うるし”とは樹木が産み出す天然の材料なのです。

写真は筆者が漆掻き体験をさせてもらった時の写真です。漆の原液は最初乳白色をしてるんです。ご存じでしたか?
話を戻して“うるし”についてですが、日本では古く縄文時代から塗料あるいは接着剤として使われてきました。その塗膜は耐久性,耐薬品性(酸やアルカリに強い)に優れ,優美な肌合いと独特の情感を持っています。

うるしの名の由来は,“うるしる(潤汁)”,または“ぬるしる(塗汁)”からなったといわれています。あるいは,“うるわし”から“うるし”になったともいわれています。

そんな古来より日本にあり、長く大事にされてきた“うるし”を使って作られたものが漆器です。漆器は独特の滑らかで美しい塗肌を持ち、人びとに愛され,その色彩や装飾が人びとを魅了し,今日までに多くの器や工芸品が生み出されてきたのです。
いかがでしょうか。“うるし”について少しは知っていただけでしょうか。もっと詳しく知りたい方はこちらのページ「漆を科学する会」をご覧になってください。